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[[カテゴリ:血圧降下薬]] |
2024年11月24日 (日) 18:31時点における最新版
医薬品情報
総称名
本薬の総称名は 「アーチスト」 です。この名称は、製品の商標名として広く認識されており、医療現場や薬局での処方時に一般的に使用されています。特に、日本国内においては患者や医療従事者の間で親しまれている名称となっています。
一般名
本薬の一般名は 「カルベジロール」 です。この名称は薬剤の有効成分そのものを指し、学術的な文献や医薬品データベースにおいて頻繁に使用されます。また、世界中で統一された形式で使用されるため、薬剤そのものの識別において重要な役割を果たしています。
欧文一般名
本薬の欧文一般名は 「Carvedilol」 と記載されます。この名称は国際的に統一された成分名であり、特に海外での使用や輸出入の際、また英語表記が求められる場面において多用されます。欧文名は医薬品のグローバルな運用において重要な位置を占めています。
薬効分類名
本薬は以下のように多岐にわたる薬効分類に属しています。
慢性心不全治療剤
慢性的な心臓の機能低下による心不全の治療に用いられ、心臓の負担を軽減し、長期的な健康維持を支援します。
頻脈性心房細動治療剤
心拍数が異常に速くなる頻脈性心房細動の治療薬として、心臓のリズムを整え、正常な拍動を取り戻すために使用されます。
持続性高血圧・狭心症治療剤
血圧が持続的に高い状態を管理するための薬剤であり、同時に狭心症の症状を緩和する効果も発揮します。
禁忌
次の患者には投与しないこと
- 気管支喘息や気管支痙攣のリスクがある患者
- 糖尿病性ケトアシドーシス、代謝性アシドーシスの患者
- 高度の徐脈や房室ブロックなどの心臓の伝導障害がある患者
- 心原性ショックの患者
- 静脈内強心薬または血管拡張薬が必要な心不全患者
- 非代償性心不全の患者
- 肺高血圧による右心不全の患者
- 未治療の褐色細胞腫やパラガングリオーマの患者
- 成分に過敏症の既往がある患者
作用機序
カルベジロールは、β受容体とα1受容体を遮断し、血管を拡張させることで、総末梢血管抵抗および主要臓器の血管抵抗を減少または維持します。
重大な副作用
カルベジロールの重大な副作用には以下のものがあります。これらの症状が見られた場合、投与を中止するなど適切な処置が必要です。
- 高度な徐脈、ショック、完全房室ブロック、心不全、心停止
- 肝機能障害、黄疸
- 急性腎障害
- 中毒性表皮壊死融解症(TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)
- アナフィラキシー
いずれも頻度は不明です。
その他の副作用
次の副作用が現れることがあるため、十分に観察し、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行う必要があります。
0.1〜5%未満 | 0.1%未満 | 頻度不明 | |
過敏症 | 発疹、そう痒感 | ||
循環器 | 徐脈、顔面潮紅 | 低血圧、動悸、頻脈、心房細動、期外収縮、脚ブロック
血圧上昇、心胸比増大、四肢冷感、房室ブロック、狭心症 | |
呼吸器 | 喘息様症状 | 咳嗽、呼吸困難、息切れ、鼻閉 | |
精神神経系 | めまい、眠気、頭痛 | 失神、不眠、抑うつ、注意力低下
異常感覚(四肢のしびれ感等)、幻覚 | |
消化器 | 胃部不快感、嘔吐 | 悪心 | 便秘、下痢、食欲不振、腹痛 |
代謝 | CK上昇 | 血糖値上昇、尿酸上昇、総コレステロール上昇、ALP上昇
LDH上昇、低血糖、尿糖、トリグリセリド上昇、カリウム上昇 糖尿病悪化、カリウム低下、ナトリウム低下 | |
肝臓 | AST上昇、ALT上昇 | ||
腎臓・泌尿器 | 腎機能障害(BUN上昇、クレアチニン上昇等)、尿失禁、頻尿、蛋白尿 | ||
血液 | 貧血、白血球減少、血小板減少 | ||
眼 | 霧視、涙液分泌減少 | ||
その他 | 倦怠感 | 浮腫、脱力感、勃起不全、耳鳴、疲労感、胸痛、疼痛、発汗、口渇 |
5%以上 | 5%未満 | 頻度不明 | |
過敏症 | 発疹、そう痒感 | ||
循環器 | 徐脈、動悸、頻脈、心房細動、期外収縮、房室ブロック
脚ブロック、低血圧、血圧上昇、四肢冷感、顔面潮紅 |
心胸比増大、狭心症 | |
呼吸器 | 呼吸困難、息切れ | 喘息様症状、咳嗽、鼻閉 | |
精神神経系 | めまい | 不眠、頭痛 | 眠気、注意力低下、失神、抑うつ
異常感覚(四肢のしびれ感等)、幻覚 |
消化器 | 悪心、胃部不快感、便秘、下痢、食欲不振 | 腹痛、嘔吐 | |
代謝 | 血糖値上昇、尿糖、LDH上昇
総コレステロール上昇、CK上昇 |
糖尿病悪化、ALP上昇、尿酸上昇
カリウム上昇、ナトリウム低下、カリウム低下 |
低血糖、トリグリセリド上昇 |
肝臓 | AST上昇、ALT上昇 | ||
腎臓・泌尿器 | 腎機能障害(BUN上昇、クレアチニン上昇等) | 蛋白尿 | 尿失禁、頻尿 |
血液 | 貧血、血小板減少、白血球減少 | ||
眼 | 霧視、涙液分泌減少 | ||
その他 | 浮腫、倦怠感、疲労感、胸痛 | 耳鳴、脱力感、勃起不全、疼痛、発汗、口渇 |